こんにちわ。
鹿島学園なんばキャンパスです。
高校3年生になると、進路に悩みますよね。
保護者の方もお子さんの進路を気にしてはいるものの、あまり口出しすることができずにヤキモキしている方も多いようです。
将来起業したいという高校生と進路相談をしました。
その高校生は、保護者の方曰く「やりたいことがない、将来のことも考えていない、何を考えているかわからない。もっとしっかりしてほしいですけど」とのこと・・
進路について相談を受けた私の感想を言わせてもらうと、
ですが、なかなか保護者の方にはこの「しっかりしてる感」が伝わらないのかもしれません。
高校3年生になると、親に相談することも減ってきます。
親よりも、友達や先生の方が相談しやすい時期なのかもしれません。
就職も進学もしたくないという高校3年生との進路相談の内容を(プライバシーに気をつけながら)紹介します。
家では「将来について何を考えているのか、わからない」と心配されている方も、少しの安心材料になるかもしれません。
就職も進学もしたくない高校生の現状
進路相談をしてくれた高校3年生の状況を簡単に紹介します。
- 起立性調節障害と診断を受けた
- 高校1年生の後半からほぼ引きこもり
- 高校2年生の後半から回復してきてバイトを始める
- 本人曰く「やりたいことがない」
- 就職したくないし進学もしたくない
就職も進学もしたくないとは?
高校3年生の進路の希望としては、
- 就職したくないし進学もしたくない
とのことでしたが、高校3年生で卒業を控えていて、さすがにそれは・・なので、もう少し詳しく話を聞いてみました。
親に経済的負担をかけたくないので、進学という選択肢はないとのことでした。
就職=早朝の満員電車に揺られて毎日残業みたいなイメージを持っているようで、就職しても続けられる自信がないとのことでした。
コロナ禍で「リモートワーク」という新しいワークスタイルが確立され、通信制高校の生徒たちの選択肢にも影響が出てきたようです。
進路相談(という名の雑談)によって、高校3年生の子がリモートワークをしたいというのがわかりました。
高校生に与えられた進路の選択肢
早朝から電車に乗って出勤することが難しいという通信制高校生にとって、親が思うような「普通の会社に就職する」ということはハードルが高いようです。
でも、就職したくない、進学もしたくないでは、保護者の方も心配でしょう。
一部、療養中の生徒さんの場合は就職も進学もしないという選択肢もあるかもしれません。
しかし相談してくれた高校3年生の子の頭には、このままではフリーターになってしまうという危機感があったようです。
そこで考えついたのが、リモートワークです。
しかし、高校卒業していきなりフリーランスとして独立開業し、リモートワークで生計がたつ、というのは正直に言って厳しいでしょう。
絶対無理、とは言いません。
すでにビジネスのネタを持っているのであれば、高校在学中から起業して生きていくのも可能ではあります。
高校生の進路
この高校3年生の進路相談ですが、実はかなり時間を要しました。
1時間では終わらず、私(職員)もこの生徒につきっきりというわけにはいかず、何日かに分けて話し合いをしました。
1年前は起立性調節障害と診断を受けていた生徒ですが、進路相談の数日間、朝から登校してくれていました。
それほどに、真剣に将来のことを考えていたのですね。
高校3年生の生徒と話をしていくうちに、こんな話になりました。
プログラマーとしてフリーで働きたいです
実はプログラマーになりたくてプログラミングの勉強をしていたようです。
プログラミングの専門学校に行くには、親に経済的負担をかけてしまうため、オンラインの講座を自分のアルバイト代から払って受講していました。
本当はやりたいことがあるのに、言い出せずにいたんですね。
ただし、「いきなりフリーランスとして働く」のは、考えが甘いということは伝えました。
高度な技術を身につけないとフリーランスとして独立することは厳しいからです。
そこで、高度なプログラミング技術を身につけるための選択肢は2つを呈示しました。
- 専門学校に行く
- 新卒でプログラマーとして就職して研修を受ける
高校3年生の生徒の場合は、経済的理由から専門学校に行く選択肢はありませんでした。
では残る選択肢は1つ。
新卒で就職して、研修を受けて、働きながらスキルを身につけることです。
進路に対して、高校3年生の生徒はこんな要望を持っていました。
- 会社に縛られずに
- 好きなことで生きていきたい
- フリーターは嫌だ
就職したら研修もあるし、頑張ってスキルアップして、フリーランスになるのはそれからでも遅くないよ。
実は私の友人がフリーランスのエンジニアで、フリーランスとして働くという選択肢があながち無理でもないことを私は知っていました。
フリーランスとして働くまでの道のりを具体的に説明したところ、生徒の気持ちが変わってきました。
数日かけた進路相談ですが、生徒本人も納得の話し合いになったようで、就職に向けてできることを進めていくことになりました。
この生徒との取り組みで、通信制高校から有利に就職活動を進める方法を試してみることになったので、また別の記事で紹介します。